英検準1級とTOEICの難易度・換算得点の比較まとめ

英検という英語試験が見直されています。これまではTOEICこそが至上!と言われていたんですが・・・。

そうした世の中にあって、「英検準1級を受けるべきかTOEICを頑張るか・・・」と悩む人は多いかもしれません。英検準1級に合格すれば、センター試験を満点扱いするなんて声も出てきているようですしね。

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また、英検とTOEICを比べて「換算点が!」と言いたい人もいると思います。もし英検準1級に合格したら、どれくらいの点数になるのだろう?また、TOEICで何点取ったら英検準1級レベルになるんだろう?なんていう疑問を持っているかもしれませんね。

そこでこの記事では、英検準1級に合格、TOEICでも800点以上を持つ筆者が「英検準1級とTOEICの換算得点」について答えます。

英検とTOEICの換算表

まずはじめに英検とTOEICの換算得点に関する一覧表をみてみましょう。

TOEIC
英検
レベル
970-990
Proficient
870-970
1級
Advanced
820-870
740-820
準1級
Upper Intermediate
600-740
550-600
2級
Intermediate
500-550
450-490
準2級
Pre Intermediate
300-440
291-299
3級
Elementary
270-290
260-269
4級
Beginner

だいたいは上記のような感じで落ち着くのではないかと思います。

上記の表でいうと英検準1級は「Advanced」レベルとなっており、まずまずのレベルを感じさせてくれますね。TOEICとの換算得点は「740 – 870」と大きな幅を感じせる内容となっています。

英検準1級の換算点は「大きな嘘」なのか

よく世間では「英検準1級 = TOEIC740」と換算されますが、本当にそうなんでしょうかね?

答えはNOかなと思っています。これは私の体験からお答えできます。というのも「英検とTOEICは必ずしも双方向の換算得点とはいえないから」です。これは、TOEICで高得点を取った人が対策をせずに英検の特定の級に合格できるかどうかは微妙であるということです。

問題の難易度が異なっているため、英検とTOEICの間にずれが生じているからです。

英検とTOEICの「そもそもの目的」が違うからというべきかもしれません。海外留学や海外就職を対象とする、専門知識に対応できる英検準1級と英語コミュニケーションに重点をおくTOEICの違いとも言うべきです。

つまりTOEICと英検準1級には思っている以上の乖離があって、すべてがイコールではないということです。

具体的に例を挙げていうと「語彙」のレベルが全然違います。

TOEICに出題される単語は英検準1級にも出てきますが、英検準1級に出てくる単語はTOEICに出てこないということです。日々の活動を英語でこなすのならTOEICで十分ですが、より専門的な内容を扱うのが英語準1級が必要です。

単語の難易度がまったく違うために、換算得点にバラつきが出てしまうと考えます。

世間一般でいわれている換算得点は「あながち間違い」とは限りませんが絶対とは言い切れません。

英検準1級の換算得点の本当

まず一般的に言われている。英検準1級の換算得点は信じないほうが良いです。「英検準1級合格者がTOEICをほとんど勉強せずに受けた時の換算得点」が正しい姿なんじゃないかと思います。

私は英検準1級に合格した直後にTOEIC対策をしなくても750点くらいは取得できましたので・・・。こうした経験から考えても、換算得点の本当の姿は「英検準1級からみたTOEICの換算得点」ですね。

問題の難易度は「英検準1級 >> TOEIC」となるので、英検準1級合格者→TOEIC受験者は換算できても、TOEIC受験者 → 英検準1級合格者の換算は難しいと思います。

英検準1級 = TOEIC800点ではない

こうした自身の経験か英検準1級に合格できるのであればTOEICで700点後半〜800点前半は取得できる能力があると思っています。

それくらいの英語力がなければ、そもそも英検準1級には合格できないのではないでしょうか。裏を返していうと英検準1級のテスト対策で十分な英語力を鍛えることができるということ。

TOEICに英作文やスピーキングは必要ないけれど、英検準1級を使うことで総合的な英語力が向上すると考えられますね。

ここは英検準1級を受験する時のメリットだと、僕は思っています。

もちろんTOEICで高得点を取りたいのであれば、TOEICの対策はそれなりに行う必要があるのです。

何回か模試を解いてみて試験の感覚を掴む必要もあると思っている。逆に言うと、それだけでも十分TOEICの点数は取れるわけだ。TOEICで高得点を取るには、問題形式に慣れ、高速で解答していく「レスポンス力」を鍛える必要があります。

英検準1級に合格している場合、そもそもの英語力は高いだろうから、鍛えるべきは解答の速度です。

そして自分の場合は、それなりの点数は取れたと思っています。もちろん上を見上げればキリがないのだけれど、「対策しなかった割には点数が取れた」という驚きは大きいですね。では、その逆のパターンを考えてみたいと思います。

TOEIC800点で英検準1級に合格できるか

英検準1級の合格者はTOEICで800点くらいは取得できるというのが私の意見でした。では逆に「TOEICで800点をとった人は英検準1級に合格できるかどうか」を考えてみたいと思います。

この場合の私の解答は「無理だろう」となります。この理由はTOEIC800点の能力が低いとかではなく、ただ単純にカバーしてる範囲が違うからだと考えています。

実際に両方の試験を受けてみて、英検準1級とTOEICでは求められているスキル自体が異なると感じました。

英検準1級は純粋な「英語力」が問われているのに対して、TOEICの問題は「英語でのコミュニケーション能力」が試されています。したがって同じ英語でも、対象となる話題や語彙が全く異なるということです。

そして、その両者には以下のような違いがあるのです。

  1. 単語力の難易度の違い
  2. 英作文への対策
  3. スピーキングへの慣れ

もし、TOEIC800点ホルダーが英検準1級を受験しようと思ったら大変です。TOEICに出題される単語のレベルと、英検準1級で出題される単語のレベルは大きく異なりますし、そもそもTOEICは英作文を考慮に入れていません。

そしてスピーキングというテストも、英検準1級では待ち構えています。

こうした状況を考えた時、TOEIC800点を取得してすぐに英検準1級に合格できるかと問われたら、「たぶん無理でしょう」と答えるしかないと思います。

これはTOEIC800点が悪いと言っているわけではありません。英検準1級とTOEICでは、そもそも目指している目的が異なるわけです。戦っている舞台も、目指している景色も違います。

そうした状況ですのでTOEIC800点を持つ人が英検準1級に「すぐ」合格できるとは思わないのです。

逆にいえば、英検準1級に合格した場合はTOEICの問題形式や問題量をクリアできれば高得点をとることが可能です。これは単に英検準1級のほうが、よりハイレベルな語彙や長文を取り扱っているからです。

難易度だけでみると「大は小を兼ねる」という状態だと言えるかもしれませんね。

もちろん問題形式もボリューム感も違いますから、そんなにうまくはいかないと思います。個人的な経験からいうと「英検準1級→TOEIC800」は妥当ですが「TOEIC800→英検準1級合格」は難しいと思います。

英検準1級とTOEICはどっちにするべきか?

英検準1級とTOEICはどっちのテストを受験するべきなのでしょうか。ここではそんな悩みを取り上げます。

難易度の点からみると英検準1級の方が難しいです。けれども万人がすべて英検準1級を受ける必要はないと考えています。結論からいうと英検準1級は「留学・海外就職」を考えている人向け、TOEICは「旅行・ワーキングホリデー」などを考えている人向けです。

それぞれの特徴をざっと見ていきたいと思います。あなたに必要な試験はどっちですか?

英検準1級は「英語」+ α

英検準1級ではテストの形式や難易度から、海外留学や海外就職を目指す人にオススメです。英検準1級は広く専門知識に対応するために作成されており、そのレベルはTOEFLやIELTSに似ている、という特徴があります。大学受験レベルの問題よりも、もう一段上ともいうべきかもしれません。

英語学習が好きで余力があるのなら英検準1級を狙うはオススメです。

英検準1級は「英語を学ぶ」のが目的ではなく、「英語で学ぶ」という目的を達成するための一つの指標です。英語はある程度できるので、そこからプラスアルファを目指す人が英検準1級を受けるべきなのです。

ですので、「外国人とコミュニケーションが取りたい」という願望を持っている人には少し荷が重いレベルとも言えます。

TOEICは英語コミュニケーション

TOEICはコミュニケーションをベースとして、海外で何かをしたい人におすすめしたいです。その代表例が「ワーキングホリデー」になるかなと思っています。

英語で言われたことが分かる・英語で伝えたい事が伝えられる、というポイントを重視すべきになります。

ちょっとした海外旅行で不便な思いをしたくない人、ワーキングホリデーで楽しい1年を過ごしたい人にとってTOEICはベストな選択肢なのです。「英検準1級は難しいな」と感じたならTOEICの対策から始めるのも効果的です。

TOEIC対策を始めるのなら毎日2分で本格的なTOEIC対策の受講ができる「スタディサプリ ENGLISH」がオススメです。

TOEICも英検準1級も伸ばす勉強法

英検準1級とTOEICの両方で高得点・合格を目指すのならば、少なくとも英検準1級の問題レベルで回答できる英語力が必要です。両方で高得点を目指す場合、問題のレベルは英検準1級で調整する必要があるということです。

具体的には以下のような感じです。

  • 単語・語彙
  • 長文問題
  • リスニング問題

これらは英検準1級レベルで対策するのがオススメです。TOEICに必要な語彙などは英検準1級でカバーできるので安心してください。

英検準1級からTOEICに移る時に必要なのは「TOEIC独特の問題形式」と「解答スピード」への慣れです。ここは過去問題で練習していって慣れていくしかありません。

逆にいうと、TOEIC高得点者が英検準1級に合格するには単語やリスニングの得点力強化が欠かせません。TOEICを主戦場としてきた人には、並外れた集中力と英語への瞬発力が備わっているはずなので、鍛えるべきは「英語のレベル」になります。

英単語の勉強法

英検準1級の対策には語彙力が欠かせません。TOEIC受験者も英検準1級受験者も単語帳は「英検準1級対策」を基準にすると効果が高くなります。

その一方で、「TOEIC単語 → 英検準1級」と移行する場合は、TOEICと英検準1級の語彙の違いに苦しむ可能性があります。英検準1級の英単語は純粋にレベルが高いので事前に対策しておくのが良いです。

英単語は質より量をモットーとして、英検準1級の単語を進めておきましょう。

とにかく単語帳を回すことを念頭に、一日の分量を多めにして、スピードアップさせて単語に取り組むのがおすすめです。暗記のしづらい単語は「単語カード」を利用したりする工夫も必要です。

英検準1級レベルで対策する場合は「【英検準一級の英単語】オススメの単語帳を合格者が紹介」で紹介しているオススメの単語帳を利用すると良いでしょう。中でも「単語王2202」は英検準1級だけでなくTOEICにもオススメです。

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リスニングの勉強法

こちらも同様に英検準1級の問題を解くほうが優先になります。英検準1級のリスニング問題の方が難しいためです。

英検準1級のリスニングがむずかしいと感じるのなら、TOEICの問題から攻略していくのがよいでしょう。特にTOEICのパート4は英検準1級の問題に通じる部分があるので、練習問題として最適な選択肢になります。

戦略としてはリスニングの基礎はTOEICで鍛えてきます。そのあとリスニングの応用問題として英検準1級に取り組むと高得点が取れるようになります。

TOEICリスニングが簡単だと感じたなら、英検準1級のリスニングに取り組んで問題ありません。

TOEICを受けるのならば直前に模擬テストなどをして形式に慣れておくのが望ましいですね。

普段は英検準1級中心に対策で問題ありません。基礎力が足りないと感じたらTOEICの問題に戻ればOKです。あなたのリスニングスキルに合わせて問題をいったり来たりしても大丈夫だと思います。

重要なことは「意識して聞いているか」と「内容を理解した後にも聞いているか」です。

長文問題の勉強法

基本的には英検準1級をベンチマークとします。これまでと変わりません。ただしTOEICと英検準1級の問題形式はかなり異なるので、TOEICの問題に対応するための練習は必須になります。

TOEICの問題になれるには、まずは模擬試験を解いて負担に慣れておく必要があります。TOEICの長文問題は反射神経が求められる負荷の高い試験であり、英検準1級の問題とは形質が異なります。

その一方で、英検準1級の長文は「多様なトピックに対する背景知識」と「高い語彙力」が必要とされるのが特徴です。

ですので、英検準1級の長文を対策する場合は、日頃からできるだけ英語に触れてプライベートでも新聞や雑誌、ニュースを読むことなどを心がけておく必要があります。オススメの参考書は「やっておきたい英語長文700」です。

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この参考書で実力をつけてから取り組めば英語長文が得点源になります。

まとめ

以上、英検準1級とTOEICについて比較してみましたが、結論は「換算得点は絶対とは言えない」ということでした。

別にどちらが劣っている・優れているというわけではありません。どちらにもメリット・デメリットがあり、「まったく違う土俵」だと感じているのが正直なところです。

とはいえTOEICの問題は英語スキルのベースを築いてくれるので勉強しておいて損はありません。

あとは「あなたが目指すべき目標」に応じて受験するべきテストを決めればいいです。筆者は「大は小を兼ねる」という観点から、余裕があるのであれば英検準1級をオススメしています。

英検準1級の勉強方法については「絶対に合格する!英検準1級の勉強法を合格者が解説【完全保存版】」で詳しく解説しているので参考になるかと思います。